大学デビューしたい大学生の日記

トビタテ生の間ではマンゴーと呼ばれています。モテそうでモテない大学生がネット上につらつらと誰のためでもなく自分のエゴのため、せっせと何かを生産して参ります。

当たり前のことを当たり前に継続する大切さ:後編

カフェでの1枚

 

||毎朝4時に起きて知識を付け続ける日々

―――前回の記事では主に今バンコクで行われている活動に焦点を当てて伺いました。今回は社会人生活での苦労と克服した方法をお伺いしたいのですが、1~5年目それぞれで教えて頂けますか?

 

分かりました。1年目は知識を付けるのが死ぬほど大変でした。笑

 

僕は大学まで本当にサッカーしかやってこなかったので、入社する時は円安・円高の違いも分かっていませんでした。

 

なので毎朝4時に起き、新聞を端から端まで目を通し、分からない文字はマーカーで塗って全て意味を調べていました。

 

まぁ小学生が日経新聞を読んでる感じです。容易にご想像頂けると思うのですが、精神的ストレスが凄かったです。笑

 

―――毎朝4時に起きられていたのですか!

 

そうですね。そんな努力の甲斐もあり、2.3年目になると結果も出てきました。

 

すると別の悩みが出てきました。自分がやりたいことと会社から求められる物が一致しないんです。

 

抽象的ですが、例えば僕はお客さんのためにはAのプランが良いと思うのに、会社はBをやってくれと言う。

 

そんなジレンマがありました。

 

―――そのジレンマはどんな風に解消されましたか?

 

自分がお客さんのためになると信じているプランを突き通しました。

 

ただ僕は結果が出たので良かったですが、結果を出さないで自分の意見を通すと結構批判されます。当然ですよね、命令に従ってないのに結果が出なければ。

 

なので何が何でも結果を出さないといけなくて、そのために自分で考え抜いて動く力が必要だとも感じました。

 会社での1枚

 

||異なる価値観の人を教える難しさ

―――考えながら動き続けられたのですね。

 

そうですね。また3年目の話になりますが、僕は新人を指導する立場に回りました。結論から言うと、自分と価値観が違う人を教育する難しさを知りました。

 

例えばですが、僕は体育会系の人間だったので「営業は気合で取ってこれる!」みたいな考え方だったんです。また準備を一切しなくてもお客さんの所に行って関係を構築するのが得意でした。

 

しかし教え子は論理的な人間で「気合ではなく、どうやったら取れるのかプロセスをきちんと教えて欲しい。」「お客さんの所に行く前に100%準備しないと嫌だ。」というタイプでした。

 

どうしようかと思ったのですが、最終的には自分の背中を見せる様にしました。具体的には商談に何度も連れていき、僕がどんな風に話して、関係を構築しているのかを見せ続けました。

 

というのも、僕の先輩だった方が背中を見せ続けて下さる方で、憧れがあったからです。

 

なので人を教える上では「中野さんの様になりたい」と思われるような行動をするのが大事だと思っています。

会社での飲み会の様子

 

||チームとして結果を出すために

―――2.3年目では主に自分に対する課題と、後輩に対する教育の難しさを感じられたのですね。4年目になるとどうなりましたか。

 

4年目になると役職が上がりました。そうなると、複数人の後輩の面倒を見ないといけないのが大変になりました。

 

1人で120%の営業成績を上げたとしても、後輩が30とか40%だとチームとしての目標が達成出来ないんですね。

 

だから数字を残すために後輩のモチベーションを管理したり、気持ち良く働いてもらうためにはどうすれば良いのか、何を話すべきなのかを考え続けていました。

 

―――3年目にも後輩を教えていらっしゃったと思いますが、4年目との違いはありましたか。

 

2つあります。1つ目が時間が無くなる点です。単純に面倒を見る人数が増えれば増えるだけ、一人当たりにかけられる時間は減りますよね。

 

2つ目が異なる価値観の人を束ねる難しさです。例えば10人部下がいたとしたら、10人分の価値観があるわけです。

 

1人ですらも大変なのに、10人になるとどんな大変になるか。ご想像頂けるかと思います。笑

 

―――教える人数が増えた場合、どんな風に対応されてこられたのでしょうか。

 

先ほどと内容が少し被りますが、「中野さんが言うならやってみよう」と思われる振る舞いを徹底しています。

 

僕の意見ですが、仕事を成功させるためには、経験・知識だけでなく考え方が一番大切だと思っています。

 

何があってもポジティブでいて、絶対に苦しい顔をせず、余裕のある振る舞いをしろと後輩にも言い続けています。

 

例えば大きなミスをした時、「俺はダメだ・・・」って思うのと「このミスは2度としない。勉強になった。」と思うのでは後々大きな差になると思います。

 

また何かが上手く行った時は周りのおかげ、失敗した時は自分のせいと思うようにもしています。

 

やっぱり一人では何も成し遂げられなくて、上手く行った時は周りの方々に支えられたからだと感じるからです。

 タイ旅行中の1枚

 

||当たり前を当たり前に続ける

―――あの人だから付いていきたい!と思われるのが大切ということですね。5年目でタイに来られて、どの様な発見がありましたか。

 

正直仕事の仕方は何も変わっていません。

 

相手に信用されるためにどうすれば良いのか、協力して頂くためにどうすれば良いのかを考えて行動をしています。

 

―――信用されるために、普段からどの様なことを意識されているのでしょうか。

 

恐らく皆さんが小学生の時に教わった内容の、人に対する配慮と気配りです。笑

 

具体的には挨拶をする、お礼を言う、席を譲る、ごみを拾う、時間を守るなど。

 

当たり前を当たり前に継続する。これが思ってるよりも難しいのですが、信頼を築くのに1番大切なポイントだと思います。

 

―――そうなのですね。確かに関係が続けば続くだけ、当たり前を当たり前に続けるのは難しいのかもしれないと思いました。

 

||分からないから考え続ける

―――質問が変わりますが、最近の大学生から「やりたいことがありません!」という声を良く聞きます。そんな学生にどんな言葉を投げかけられますか。

 

んー、「やりたいことなんてないよ。分かる。」でしょうか。笑

 

正直に言うと自分のやりたいことを仕事に出来る人って一握りでしょうし、社会人になるって我慢の方が多いと思います。

 

だから、我慢の中でも自分が楽しいと思える物を見つけるのが大事なのかなぁと思います。

 

また分からないことを考えるのも大事だと思います。「やりたいことは?」に対する明確な回答は無いので、答えを見つけるために自分なりに考えて行動し続けるのが大事だと思います。

 

好奇心を忘れないのが大事ですね。

タイ旅行中の1枚 

 

||自分で自分を語れるようにする

―――最後の質問になりますが、社会人を5年経験されて、今5年前の自分に会えるとしたら、どんな言葉を投げかけられますか。

 

3つあります。

 

1つ目が、自分が今興味無いことでも、まずは経験して欲しいです。

 

僕は本当にサッカーしかしてこなかったので、サッカー以外何も視界に入っていませんでした。でもふとした時に、昔の経験が生きる場合があるんです。

 

だから、色んな挑戦をして欲しいと思います。

 

2つ目が、価値観の違う人とたくさん話して、チームとして束ねる経験です。

 

先ほど後輩の育成の時にお話しましたが、社会に出ると嫌でも価値観の違う人と話す機会が増えます。

 

大学生の間って居心地の良いコミュニティに属しがちなので、色んな方と話して、特にこいつ価値観が違うなと思った人ほど友達になる努力をするのが良いと思います。

 

3つ目が、自分の武器を作るです。これだけは誰にも負けないんだというぐらいの。

 

別に内容はかっこいい物じゃなくて良いんです。例えばアニメの知識は誰にも負けないとか、そんな内容でも良いと思います。

 

なぜかというと、社会に出ると「自分が何者で、何が出来て、何をしたいのか。自分がいるメリットは何なのか。」を自分の言葉で話す必要が出てくるからです。

 

その時に自分の武器が一つでもあれば相手に認識して貰いやすくなりますし、モチベーションを維持するのにも繋がると思います。

 

―――ありがとうございました!

 

・・・

 

突っ込んだ話でも快くお話して下さった中野さん。お話を伺っていて、実行力がずば抜けているなと感じました。

 

「1週間前に話を聞いた時にはそんなにプロジェクト進んでなかったのに!」と思う時が多く、動き続ける大切さをそれこそ背中で見せ続けてくれています。

 

当たり前を当たり前に続け、考えて実行するのがどれだけ自分の人生を切り開くのか。

 

あらためて考えさせられたインタビューでした。